<コラム> 2章/全10章
 
◆ある八百屋の物語(2)

  八百屋の主人は困っていました。
  毎週、野菜や果物が結構売れ残るのです。
  余ったからといって、安売りしたり捨てたりばかりしていては利益が
  逼迫するばかりです。
  仕入れを減らせば売れ残りは減りますが、
  そもそも売上が減るわけで…生活が立ち行かなくなります。
  
  □もっと売上を伸ばして、利益も上げたい。何をすればいいんだ…
  
     そんな主人の悩みに、
     ヒントをくれたのが大学生の娘でした。
  
    ○買いたいと思うものを売らなきゃ売れないわよ
  
  □買いたいものって、みんな野菜と果物を買いに来てるんじゃないか
 
    ○みんなって誰よ?女子高生?
  
  □女子高生なんて八百屋にゃ来ねえよ!
  
    ○来るわよ。みんな野菜ダイエットしたり、美容のために朝から
     スムージー作ったりしてるんだから!
   
  □ダイエット?むーじー・・・???
  
    ○スムージー!野菜ジュースのことよ。
   果物混ぜて飲みやすくして…
  
  □それだ!!若い女性向けに野菜ジュースと材料を売ろう!

  こうして「八百屋のスムージー」はダイエットブームに乗って
  口コミで若い女性に広まって行きました。
  八百屋の主人は、てんてこ舞いで嬉しい悲鳴を上げています。

  ~解説~
  
  新しいビジネスを考え付くには、まずお客様(ターゲット顧客)を
  設定する必要があります。
  なるべく具体的にペルソナを想定し、お客様はどのような行動を
  とるだろうか、何を欲するだろうか、何に価値を見出すだろうか
  ・・・等をイメージしていくことが重要です。
  
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 <自己紹介>
   日本クイント株式会社
   代表取締役 最上 千佳子
   
   ITSM、リーンIT、ソーシングガバナンス等、ITをマネジメント
   という観点から強化しビジネスの成功に貢献するための、
   人材育成と組織強化のコンサルティングに従事。
   参考:「資格Zine」連載(http://shikakuzine.jp/author/15)
   
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