ー最近噂のバイモーダルとは?(前編)ー
DevOpsに併せて、昨今ガートナー社から「バイモーダル」という言葉が発表されました。
モード1:predictability(予測可能なこと)にフォーカスする働き方
モード2:exploration(探検していくこと)にフォーカスする働き方
という異なる、しかし理路整然と整備された2つの働き方をマネジメントすることを指します。
昨今よく聞く議論に「バイモーダルITとなるにはモード2が大切だ。
モード1は古い。モード2を進めるにはDevOpsが必要だ。」というものがあります。
いかがでしょうか。みなさんの周りにもこのような意見を聞いたことがありませんか。
厳密に言えば間違っています。
まず、「バイモーダル」の「バイ」とは「両方」という意味です。
ですから、モード1もモード2も両方できることを指します。
モード1からモード2へ移行すべし、と言っているわけではないのです。
モード2が弱い企業は沢山あります。
しかし、モード2で探検的に作って行ったプログラムやシステムやサービスが落ち着いた時には、それはモード1で安定的に管理されなくてはなりません。
次に、DevOpsはモード1でもモード2でも必要です。
安定的なもの(モード1)ですら、Development(開発)とOps(運用)が協業できていないのに、
探検的にどんどん変化していく場合(モード2)でDevとOpsが協業できるわけがありません。
従って、バイモーダルやDevOpsの話をする場合には、本質的なところに立ち返って考えることが重要です。
------------------------------------
<自己紹介>
日本クイント株式会社
代表取締役 最上 千佳子
ITSM、リーンIT、ソーシングガバナンス等、ITをマネジメント
という観点から強化しビジネスの成功に貢献するための、
人材育成と組織強化のコンサルティングに従事。
参考:「資格Zine」連載(http://shikakuzine.jp/author/15)
※ITIL(R)は AXELOS Limited の登録商標であり、
AXELOS Limitedの許可のもとに使用されています。
すべての権利は留保されています。