IoTを考える(その2)

IoTを考える(その2)

  

今やITは企業が活用するだけではなく、個人個人が活用できるものとなりました。

インターネットのための大型で高額の設備を購入して自ら所有して活用するという使用方法ではなく、

利用端末を所有またはレンタルし、インターネットに接続して使いたい時だけ利用することがあたりまえとなり、

ITは「所有するもの」から「利用するもの」へと変わってきました。
 
ITのコモディティ化により、売り手市場から買い手市場になると、価格競争が進んできました。

所有するIT端末(「モノ」)だけでなく、例えばインターネット回線の速さや可用性率、

問合せ窓口の対応など「サービス」全体に対する期待と評価も高まってきているのが現代です。
  
IoTは、「モノのインターネット」と訳されます。

しかしそれを単純に「モノがインターネットにつながるようになる」と考えるのは少し危険です。

何故ならそれは機能面しか意識できていないからです。

ポイントは「常に世の中のモノというモノが(インターネット経由で)つながり続けることで新しい価値を生みだし、

新しい生活と世界を創造していく」ということにあります。

そのためには、そのつながりが「適切に」途切れないように管理されていなければいけません。
  
 ・それぞれのモノはいつもどれくらいちゃんと動いているのだろう?
 ・モノ側のインターネット接続は切断されていないだろうか?
 ・インターネットに接続していても必要なデータを送信できているだろうか?
 ・通信回線は充分だろうか?
 ・モノを持ち運びしている人が回線の悪い場所に行った時はどうなるだろう?
 ・各モノの製造責任企業が異なる場合に、ユーザーからの問い合わせを切り分けられるだろうか?
 ・機能改善したつもりが、他との接続がむしろ悪くなってしまい、全体として改悪にならないだろうか?
 
まさに、ITの普及によるサービス化と同じ流れが、モノの世界でも発生していくでしょう。
 

 
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 <自己紹介>
   日本クイント株式会社
   代表取締役 最上 千佳子
   
   ITSM、リーンIT、ソーシングガバナンス等、ITをマネジメント
   という観点から強化しビジネスの成功に貢献するための、
   人材育成と組織強化のコンサルティングに従事。
   参考:「資格Zine」連載(http://shikakuzine.jp/author/15)
   
   ※ITIL(R)は AXELOS Limited の登録商標であり、
    AXELOS Limitedの許可のもとに使用されています。
    すべての権利は留保されています。